ふたりという関係には |
曲がって途切れて繋いだら
たとえばの愛しさに触れる
ハミングの続きを
繋いでは放して、触れては呑まれて
ゆっくり帰ろう
掻き消されて泣いたあの日には
言葉は雑音に溶け込んで
シーツに溶け込めたなら
純一な愛情で染め上げて
|
ずっとこれから繋いでも |
綻んだのはひとつだけ
困ったことにときめくばかり
実はと嘘つく人について
意識と繋がる視力とは
かわりばんこに触れている
痛いの痛いの飛んでけと譲りたくはないので
慣れたと飽きたを混ぜないで
脆弱どうか強がって
どうせなんて言える口
|
明くる日はきっといない |
終着点に執着しましょう
空でうたえぬ恋
彼方のあの日を思ひ消ゆ
秘密基地のようなこころがここにはあって
握らずに触れる手が好きだった
今も嫌いではない
虚しさでも埋めて沈まれば
いずれ変わろうとも同じ熱を持てば
こっそり解けて欲しいなら
|
溶けても消えない熱です |
欠片なら掬いましょう
他の愛もない
メランコリックの追走
向けられたなら刹那主義
さわれるのにふれてない
切なさの延長線上にあるもの
愛情を投げ入れるものを探してる
好き合い続けたその先に
鎮静剤と起爆剤、時に中和剤
|
美しくはない日々 |
白線の向こうには欠片もない
おさがりなさいと窘めて
彩るたびに蟠れば
忘れまた出会いたい
確執ならそのまま閉じ込めたい
吹きかけずに冷まして
温さは増すのに熱しはせず
もう帰ろうか
吹き零れても溶けても構わない
|
愛情など疾うに超えた |
海の誕生を見ていた
見開かれよ地獄を見るのだ
雲隠れ、時に世界の居眠り
太陽は気に入ってる
低空飛行に似た愛慕
愛すと注げばいずれ消え
下がる眉は兵器といえる
声に振り向き匂いに泣く
想い想うとさ
|
淡く満たされたい |
影が伸びる季節に泣かされる
赤い春の真ん中
窘めようともその手を取る
或るいはかの者の夢をみる
星散すれば瞬こう
愛やら恋やら
目を瞑るしあわせを
音もなく翳る
愛されて欲しい人
|
ゆびさきが熱い |
壊せば失せると思っていたけれど
欠落からの楽観視
平均台の上でバランスをとるような
沈黙はいらないよね
泥遊びみたいな何をしよう
大好きな人は一緒にいたい人とは違うよね
ああもう助けて無理なら殺して
沈黙は熱で満たす
心配しなくてもちゃんと好きです
|
部分とも言えない、全てにはなりえない |
忘れものは割れもの一つ
夢見てるって気付いたら
継続期間をなんと呼ぶ
口より先に手を出して
個人的且つ内向的な恋情
私は通り過ぎるには勿体無い
将来はここ
嵌らないずれをいずれ愛して欲しい
彼抜きじゃ愛せない
|
昨年同月の敗北 |
雨で消えた溝の意味
片想いが似合ってもらわないと困る
ラブストーリーが好きなわけじゃない
涙にも匂いはある
身に余る恋をして
完結的なおやすみ
重い希望を飼っていて
縮まる距離と離れた影
さよならするなら今がいい
|
眠いと言うのに帰らない |
美人なふりができるなら
名付けたがるは悪い癖
甘いだけの溜息なんて
隙間は埋めずに空けときます
幸せか否かなんて酷く困ってしまう
そして常に岐路で待つ
追い払うのか招き寄せるのかその手はどっち
とりあえず重力のせいにした
運命のとなり
|
恋の果てには更なる恋 |
悲しいニュースもなにもない
彼近郊の愛し者へ
友愛よ朽ちることなかれ
乾いた音で思い出す
なんとなくの特権と
進むばかりで目もくれない
匿名的な痛みと共に
独禁法に異議あり
内の中の安楽死
|
躊躇う10秒間 |
後悔の3秒間、打ち消すのは
くると知ってた倒置法
背中合わせが一番好き
涙と笑みの震えの違い
玉ねぎ常備のキッチン
色つきクレヨンで心を埋めたい
深みに嵌っていくとして
バスと停留所
優しい世界であることを
|
甘さ控えめでおねがい |
足跡よりも足音を
なんの魅力もない人
喪失の効用
非等身大の愚直さで
冷めない熱なんて
そしてとても寂しい
愛してるって言い訳
大好きな人と大好きな人
結びすぎた絆に注意
|
目覚めなくとも今だけは |
ほんの少しのことにどきどきしながら
あの日なら殺されても良かった
最終幕を引き寄せて
耐えて友情 耐えた情
山びここくはく
逢えないと溺れる魚
そんな金も愛もない
手はすこし冷たかった
きっと今嬉しい
|
もう二度とないから |
さよならでもまたねでもない
とても羨ましい
風化する
螺旋であるのはせめてもの救い
つかんだ雲はべたついた
最低で最善で最愛で
私のつくりかた
幸せすらも躊躇する
想わぬ時をさがそうか
|
いつも走ってた |
セピアなんかに染まらない
忍びないのはしない主義
未来を機軸として
タイムマシーンをぶっ壊せ
さよならそれではまたいつか
浅春の名残
繋ぐ説明書
歩く速度も遅くなる
あなたが揺れてしまうので
|
寄り道は趣味 |
すべてを愛したい
同じだけの距離
月とも言えぬ光すら
ぼくらは好きさ
言葉通りが悲しいから
遠くていいよいつか確かめて
飲み終わる前の紅茶も
ノスタルジーは救わない
甘くて苦い僕らは若い
|
エンドロールの泣きかた |
幸せであるべきだ
戻したテープはすり切れる
額縁の恋愛
水の上を歩くのも簡単だと
やがてその場所を満たす
はなれなかった一つだけ
広げた手ほどの自由でも
多分もうない
含めた距離も愛したい
|
図書カードの名前 |
君も美化され
瞬きするのも勿体無い
なんと言おうとあなたは凄い
このまま土に還ってく
あの二人には先がない
10年後か5年前に会いたかった
吐息を吐くようなふたり
すれ違う為向かい合い
名前と癖だけ変わらない
|
其処此処に沁みる |
君の一部になりたい
精神的な恋人
言葉じゃ足りない
下がり睫が痛い
裏腹に冷えていく
憎しみの手前に位置する感情
あなたといたい
そのヘッドフォンを外して
ありがとうとごめんなさいの言い方
|
むしろ同属好意 |
初恋を見失う
いつかひとつは揺らしたい
振り返ったら殴る
缶コーヒーとカップラーメン
今なお想う
まるで愛などないかのように
サクセスストーリーと言えよう
10分前にはいつも隣にやってきた
枕の好みを教えて
|
涙の味は君のせい |
気化しそう
好きではない夜
迷わなくても手を引いて
ブラウン管もさよなら
寝たふりに気付いてるのも知ってる
触れることができるのは
誰かを避けてほしくはない
その目がとても怖いのに
誰かのために席を立つ
|
何一つ持たぬ人 |
余計なお世話と泣き叫ぶ
枯れる程呼べよ
放熱
近過ぎて見えないこと
髪は切らないで
望んでもできないこと
喧嘩したことありませんよね
いざ行かん
どうかどうか
|
窮屈なしあわせ |
ひとつくらいの秘密
やばい死にそう
日向で待っていて
指折り数えてみてほしい
忘れがちな人だから
可恋
許容恋愛
雨の日のお前が嫌い
毎週月曜日はコンビニへ
|
半端な理性 |
恥ずかしい言葉を並べる意味に気付くべき
好きだとさらっと言ってみた
開けてと言って届いたら
ほらねそらみた
もはや凶器の沙汰
試しに死んでみて
至極雑多な関係
愛はないもの、会いはしない
|
余光 |
タイムカプセルは埋めたまま
大好きな人の好きなうた
なんでそこで
深い夜でいいのに
霞んだ朝に紛れる
果てまで迷子でいいですか
撫でて逆立て広がって
透けない心で好いてしまう
好けない心が透けてしまう
|
恋い焦がれ疲れては |
厭きれてくれたら哀しいけれど
嘘つきの終わり
鼓膜に寄り添うノイズについて
己惚れてください
見つけてきたもの探さない
想いの台風の眼にいるのです
想いと未来を置いといて
重いと全てを投げ捨てて
隙間を埋めたらどうにかなるので
|
気がふれそうな心に触れていた |
積もるも溶けない愛しさが
ふたりぼっちも飽きたころ
私は多分こう言うの / こういうの
枕を並べたらまぶたの裏に招けるよ
皮肉でも虚言でもいいから
引いているのか引かれてるのか、放せばわかるのに
かつて宝物であった恋
四肢より奥が冷えぬよう
まるくふくれたあぶくはどこに
|
そっと、やっぱりただぎゅっと |
独りよがりでここに落ちて
恋への想像、愛の創造
疑問詞を可愛いと笑って
どちらも鬼のかくれんぼ
ゆっくりとそっぽを向く
ふたりで昔の話をしたい
差し出してばかりのあなたに
無防備なのはドアでした
多分そういう世界を望んでる
|
どうしたって辛いでしょうに |
笑えば腹は立つけれど
大丈夫だなんてどうして決める
願わくば意識に住まうことを
誤解の期待も嘘じゃない
突き飛ばすのに放しはしない
確証がないことばかりなのに未だ何を気にするの
電波先の気配まで
ポテンシャルに呑み込まれよう
意味ある涙で泣くならば
|
愛情を持てばお終い |
淡白なクライマックス
冷める温度への応急処置
イコールで繋がらない
欠陥を持てばつり合うだろうか
きらきらしてると泣きたくなる
先の話は誰かと共に
アナーキストに成りきれない
スターダストの必要性
スキで始まりキスで終わり
|
想いと思い込むこと然り |
磨り減らして形になるのにそれではゼロになってしまう
最後だけここに来て
接着剤の代わりに想いがあるのだという
一概には言えないけれど
千切れずに解ける糸を雁字搦めにした
小さな手のひら故の溢れる光
暗がりでは意味もないと手をとれたら
名前のない想いを真空パックに詰めてあて先もなく届けられたら
紙の上の幸せ
|
リセットより電源オフ |
舌噛んで泣け
空気のようで惰性じゃない
微温湯なのに火傷しそう
少しだけお話しませんか
離れ難いもの
譲り難いもの
あの場所で手を振れるだろうか
糖分過多
こんなに泣くなんて知らなかった
|
だってそれは訪れない |
指の中でそっと目を瞑るだけ
ただ一生懸命見ている
かわいそうだから言ってあげない
声も視線も体温さえも飲み込んでく
うんざりしたから好きになった
好きだなんて決められないのにね
それでも彼は笑うけど
撫でる手が痛い
食べすぎて嫌い
|
欲しかったのは溜息じゃなくて |
ありがとうが言えない人とごめんが言えない人
愛すべき凡庸さ
遠きは無意識の美
花言葉の気味悪さ
予備措置的な恋愛活動
普通過ぎる、異常です
切り取らない人
如何に愛されるか、より愛されるか
どうか消えてくれ
|
未来は永久に明るい |
眩しすぎれば潰れてしまう
屁理屈の上で成り立つ
この暗さは今の全てを思い出に
幸福の代用品
退屈ほど恐ろしいものはない
影としても光とは消えず
苦しいけれど凍え死ぬこともない
限りなく愛に近いけれど著しく違う何か
お前そりゃ病気だよ
|
飾りのない言葉には代わりもなかった |
問題を失えば困ってしまう
箪笥の角に小指をぶつけたくらい
愛さずにはいられない時代
眠らなきゃ起きてられないよ
愛情は広がるけれど失望も留まることを知らない
ティースプーンで測る人生
ポイ捨て癖は直ちになおす
お隣の庭は遠い
前提としての逃避
|
一部分だけどうしようもなく |
暗中模索のメリット
笑顔と幸福を望むことの違い
立ち止まったとしても流されてしまう
息を殺していたい
冷え性で良かった
傷付け合う度舐め合っては磨り減って
擬似的な愛で縁取ったもの
価値の付加価値とは如何に
大抵のことは忘れていく
|
投げやりな愛故に |
心地良くも慢性的な人恋しさ
視線の先よりも隣にいたいと思うのは臆病だろうか
妬きつけたいのに焼きついてはなれない
何度も何度も思ってた
悲しい人であってほしい
いつかわかるよ
どうにも幸せそうで
地に足のついた人になんかならないで
そうだったらいい、それがいい
|
足りないページに白紙ひとつ |
純粋に苦しいのは
ほんの少しだけ未練が残るように
捕まえられる人なんて他に誰がいるだろう
多分それが私の全てです
同情じゃなくて同調してください
誤魔化した胸痛
いつか捨てるその日まで
全力で恋してる
売れない絵に描いたような恋人同士でした
|
恋はしなかったように思う |
その痛みをとる
それはある種の使命感のようなもので
彼以上にはなれないと
馬鹿ばかり
二人だけじゃ嫌だ
歩み寄ってください
今が一番幸せなら
冷たい手は季節のせいだろう
さようならと互いの手
|
難儀な人と律儀な人 |
それでも好きで好きだった
いっそ失ってしまえ
いともたやすく破壊する
自己犠牲の根本
指切りはもうしない
眼鏡の下部から覗く世界
淡々と話すのは必死だから
余所見してたの許してます
絵になる人だと気付いたのは
|
呼び方と触れ方 |
きっと広がっていくもの
そこはかとなく募る
いいわけないじゃん!
ずっと留まることも可能です
終わりの美学
依存の美徳
喪失過程のプロセス
せめてものノスタルジー
くしゃくしゃにして笑う
|
これで最後 |
日向の匂い
外在するもの
見つけても分からないものです
切り揃えた思いの丈
愛しているのだから
冷灰の絵
聞きたいことはありますか
言うなれば青夏
歳月を恨むように
|
君の言葉遊びを知る |
開きっぱなしの本の色
夢でさよなら
緑陰と木漏れ日
一つ残った夢だけを
待たされること
さて君にとっての神秘とは
病的なまでに健康的だね なんて言って笑った
それだけは私の専売特許です
お前ほんと恥ずかしい
|
ぎゅっと掴んでなにがしたい |
起きていたら朝になり
圧力を光と感じるならあなたはもう
僕らは斜めくらいがちょうど良い
願望ありきの存続
私の恋を知ってください
芸術家気取りの男
踊ることもできる者
触れては通り過ぎる人
それがたまらなくかなしい
|
やっぱり呼んで |
だって困るだろう
純然たる想いよ
ジレンマの幸福感
反復過程の意図
睫が重くて開けられない
明日に消えたら幸せです
儚さを物語る
今じゃなくていつかに会いたい
ささやかな芽吹き
|
確かに青い春だ |
幸福セットの苦しさで
摩擦生まれの熱
それでもなんて聞き飽きた
あらゆる想いを噛み締めよう
僕は越えた
儚いために好かれてく
淋しがりの強がりになにかを抱き締めさせてみたい
何よりも頑丈なこの糸ならせめて同時に切ってください
手を放す準備はできているけど泣く準備なんてしてない
|
幸せでしかない |
顔は目当てのひとつです
なぜだって そんなの言えるわけないのにね
前にいたら 後ろにいたら それでもやっぱり隣にいたら
愛は芸術とは程遠いと思った 説明を必要とするからだ
曲論で言えば好きさ
極論で言えば好きさ
はやとちりは宙を舞う
嫉妬リサイクル
押しこんでもはみ出るから
この期に及んであの目を探すこの目です
|
癒す手段を隠してた |
笑っちゃうよね
傷つく権利が欲しかった
私にとっては毒でした
さよならはもうない
絶対零度の春がくる
噛みつきたいのは私のほう
泣き出したいのは譲ろうか
引っ掻く手なのに痛かった
自覚できるほどにはおかしいよ
|
間違いなくバカだった |
容易に痛んでしまうけど
胸の底へと沈んでく
なんとなくではダメかしら
エピローグの延長
うっすらと告白
友人の日のいたみ
雫となる前に
ポケットに隠れたもの
引っ込めた掌に隠したもの
|
些細な言葉を拾っては |
枕の下に夢を置く
半端な純愛
あと2分で帰るから
律儀に傷つく人
気付いては傷ついて
結び直そうと解けた恋について
心臓を占める(絞める)ものについて
愛し方の見本
譲れないものはひとつだけ
|
請うばかりの恋だった |
強調しない愛は枯れてしまう
晴れた日に腫れる
スローライフのお供には
持ち続けるには少し重い
皮膚の歴史に溶けてしまう
捨てた心に躓いて
負ける気しかしないので
予行で終わった全てを知らないまま
身近さが遠い
|
やりかけの喧嘩も覚えてて |
わかれ話さえだしにして
どこかの光が翳るころ
沁みたいたみだけ覚えていて
遠い日の夕暮れがある
もう何処にもないけど
有料だって良かったよ
失うには惜しかった日々について
小さな足で遠回り
ただぼんやりとした希望
|
走ると五月蝿いランドセル |
半日授業の帰りには
駆け上った先に戻りたかった
痛くないふり痛いふり
嫌いな言葉が増えました
卑しい癒し
隙間もなければ息もできず
一過性恋愛のすべて
手ぶらをポケットでごまかして
懐かしさに寄り添う
|
泣き虫のお留守番 |
軽い頭と明るい未来
消費期限は切れました
墓場を選びにいきましょう
息をさせて終えた恋
宝でいられた宝の隣
どれもとても失敗作
遥かでさえ好きらしい
10年前はどこにある
ポップコーン紛争
|
私は果てまで癒されたい |
気付けなかった最後のいくつか
閉めきって占めきられて
宿根想
老いた傷のその後
散りすぎた葉に時をみる
冷蔵庫で腐る
嫌いになれないのか、ならないのか
去ったら追え馬鹿
思い出の成分、優しさの半分
|
見兼ねた季節に別れを告げる |
忘れず捨てずに持っている
変わらずにあるよ
変われずにいるよ
物好きになってください
消した嘘なら秘密じゃない
箸が転がり泣く年頃
遠距離友愛
隣人の不在
なんとなく離れて、なんとなく思い出して
|
偶に割りと好きだった |
重く長い恋の寿命
優しい腕は過去
いつか宝物になるとき
我が侭が帰ってくる
寂しさが去っていく
この距離が過去より遠い
沈黙は肯定じゃないのに
やっぱりきれいだ
染みて皺になって
|
受話器は温度を隠さない |
手つかずの恋ごころ
当たり前に思ったのは間違いだった
あの心が好きだった 厄介だと笑った
すっかり忘れ去られそう
月光灯が消える帰路
否定は本当じゃないのに
染まらないでよ 我がままじゃないよ
どこの心で思うの
味覚は一緒に変えられない
|
ここで止まり ふたりは終わり |
時間と距離を掛けたなら そのふたつを足したなら
温度差が怖かった かわらず今も怖がった
私があなたの花であれば
掛ける方法も知らないまま
できればあなたと等分したい
否定を知らない人だった
不安の夜を文字で埋める
縮む思いを抱きしめたなら消えていく
そっとさよならしてくれないか
|
過去へ向かう列車を待っている |
持ちきれない程には、大切なものもありました
望むすべてになれたなら
みたいな人がいいなんて残酷な
赤い糸は指を切ってしまうのか
見失っては失って
幸せを食い潰したあと
乾いたものは地面かはたまた愛か
枯れたものは花かはたまた声か
大人になった子供の行方
|
明日の僕を愛せやしないかい |
舐め合いすらできません
目隠しの向こうは知れないの
視線を遮る白の手は
白さを疑う彼の目は
あなたの四季を看取りたい
泣かない人が泣いたのは
爽やかに溺れる
失うということは遠ざかるということでした
愚かなヒーロー
|
私に花を添えるなら |
つまり愛のつもりで
放棄した優しさの結末
放置したある事柄の逆襲
震えても凍えない
幸福は他人のもの故に
私は断じて傷つかない
その場しのぎの恋でした
安らぎはあった 幸せからは程遠い
もう泣いてくれないということ
|
これっぽっちの永遠 |
溶暗への恐れ
古いふりした生傷
愚かに錯綜、微かに錯覚
めぐり恋
影は遠く、それゆえ踏めず
願いは酷く単純だ
生かされて生飾れて(いかされていかざれて)
恋は明日を守ってしまう
昔話のできる人
|
質問は詰問 |
優しさの欠片は尖っている
内罰的を気取る人
青い火を淡くして
私の足が冷えている
未だ愛を馬鹿にする
儚い日を重ねて
脆い言葉を飼っていたい
生き過ぎた想いの行く末
捨てられないのはずるい人
|
褪せない過去が繋ぐもの |
私の光そのものです
私は光そのものです
積み木崩しに泣いたあと
積み木遊びに臆病に
心ふたつの頼りなさ
抱きあわない大人
あたたかさは容赦が無い
凌ぐと見えぬ
安易に名づけた孤独
|
だめになる前の話 |
傾いても愛
繋ぎ疲れた手に触れる
迎えれば青
振り返れば白
酸楚に気付けぬ浅はかさ
おくってばかりの拍手です
儚さもはかないかも
思い出話は重いだろうに
一晩寝かせて酷が増す
|
会うたびかなしいや |
摩り減るけど切れないさ
誇りに埃は積もるけど
不明瞭間の明瞭事
絡まりませんが痛んでます
過信した愛だけに
好きなままでこの心このままで
気付けるようになぞるけど
模したかたちに色付けて
わたしは多分あなた程
|
なんとなくに敵えない |
できたての忘れかけ
恐らくわらでできている
愛とやらの端っこは
あまりにもオフィシャル
90点台の夢
好意的ってなんだろう?
残すも捨てるも今には同じ
がさつに編んできれいに解けて
ばか丁寧な終着
|
どこからみてもすきしかなくて |
散れぬ枯れぬは花ではない
たったの46音で
零したら拾うばか
射損ねた矢、錆びては
会いたくはない、ただ思い出していたい
たぶん恋じゃないからで
時々ならずっと
犬も食わない、だけど食べる
いつかのふたりがここにある
|
あんたの道でくたばりたい |
今のところ、寂しくはありません
再会しかも再開
だけど消えちゃうや
掬われず落ちるは救い
裏返して泣くことがあろうとも
ほんの少しの泣きたいことで泣き叫んでみるの
そしたらきっと駄目になる
すとんと納まる切なさに
幸福の底ならひたすら歩く
|
慈愛にもみえた |
暢気に恋せよ青少年
ちいさな視界とすてきな世界
モラトリアム・パーキング・エリア
とてもかくてもつまらぬものですが
耐えるも絶えるも嫌なので
ひっくるめたのに広がって
懐かしいと思う日がくるよ
だけどきてほしいかい
噛み合うよりも楽だけど
|
この目の最高画質では |
背中預けの遠い日に
切なさ以上恋しさ未満
溶けて尖るひと
鮮やかに留まらず
残るひとつは馬鹿げた信頼
すりこみにだって縋るけど
一本道の十字路で
彼らの美点
そのもの過ぎては眩しいだけ
|
まともなふたり |
好きなだけ それだけ
そんなの殆ど奇跡です
区切られてしまう日には
ブックエンドになった日にゃ
すきです それこそあまるくらい
懐かしさに悲しむのは
なくしものをみるからで
暇じゃなくてもおいで
私のための話を書いて
|
今でさえ朧 |
敵わないし叶わない
匂いみたいに覚えたい
本棚みたいに並べたい
一緒に転べやしないけど
なんだかいつまでも好きだ
世界を知らずに一番と
冷めた恋じゃおいしくない
これで充分それじゃたくさん
変わってしまった置き場所に
|
残した染みなら模様です |
駆け抜けて早々に散れ
振り返ってばかりのばか
小さな声でまた明日
泣くのはそっちだ
早すぎたかなってそれともって
そうじゃない、うそじゃない
それならここが墓場でいい
落としてないのになくしたら
探してないのに見つけたら
|
溜息の呼吸 |
切れない程度にうつりたい
それで私は幸せです
溶けて息衝く境界線
精彩欠いた澄んだ青
忘れるほどには幸せで
36.5度で繋ぐ距離
正しい媚びの買い方は
邪魔ではない障害
馬鹿さえ飾りになるほどの
|
そんな夢見て夢を知る |
通りすがりの眩しさに
ニュースのない日
暮れない部屋
月から滑り落ちたあと
舐めた舌の痛み
齧るだけなら吐いてしまう
奇跡の上に住んでいた
優しい束縛
類は友を呼ばないで
|
愛っぽさを追求せず |
曖昧な幸福の核心
空気も掴み切れないで
明けた夜に置いていく
満たして泳げぬ魚のよう
直し損ねた罅割れは
許容の弱さも見過ごす弱さ
先があってしまうこと
ふたつの意思とふたつの愛だから
白さに繋がるエゴはない
|
私が彼らを愛すまで |
好きと好きである為に
日陰、夜があってもいい場所ね
ただ今はすごく眠いから
嬉しいことに真実です、悲しいことに事実じゃない
すきに続く言葉はない
少しはとてもとお読みになって
望んでないけど捨ててもないの
それは至って悲しい日でも
掠れて掛かって振り切って
|
降らぬ雨迷う人 |
知ってる人の知らない匂い
抱き合えば遠く戻りたい
誰かが名づけてくれたらいい
本当の奥では繋ぎたい
響かないだけの愛情
いつかふたり年老いて
間にあるのは切ない余裕
僕は列車に乗るけれど
できない人のプロポーズ
|
吐息に泪ひとつ |
舌切り雀は霧の向こう
巣食ってください救わせて
鈍い痛みに向き合う日
引けない糸は掌に
本日少し惨めになる
夜におもう、夢にはみない
愛しさの前で
ロマンスグレーにはなれないが
チートなデート
|
選りすぐりの想いに優れない恋 |
知る限りの優しさについて
爾来、ふたり
棲みたい音
吹かない風に攫われる
感情さえも決めかねて
これっぽっちで全てです
名のみの恋
隣合わせの美しさ
白寿の夜
|
溺れて息した魚たち |
あたたかな溜息
ほのかな別れ
恋人になった誰かさん
雲にとける煙
完成のふたり、閑静な距離について
ビーズを零した女の子
またあしたとはまだ言えず
恩着せがましい最後の人
散り得て切り得た互いには
|
染みない点 |
温さも逃げないてのひらに
太陽を飾れる人
泣き疲れて眠る人、泣き付かれて眠れぬ人
隙間をついた悲しみに
あの子の知らない子守歌
春もくるしね、くるのに、きますか
すべての痛んだ幸福に
さよならに花がさく
痛みもしない幾つかの
|
冷光てのひら翳し |
笑っていいよ、笑ってね
渇いてしまったこの口で
思い出話が好きでごめん
毛先があおく光ってね
変わらずにも終わること
攫えないけど誘えるよ
忘れるようにこっそりと
わたしに通り過ぎさせて
しあわせではあるふたりのささやかな切なさ
|
眺めてないで見つめてよ |
迷ってくれる
ひとりは寂しいふたりですら
もっと拙い不安だと
わたしのせいにしないでよ
やさしくてわすれてしまいそう
よそゆきの恋はどこに行く
たぶんもうあなたのもの
震えてる人なら返して
持ち合わないなら待ち会えない
|
兄弟愛からうけいれて |
ときめかせたのは一人だけ
あやういほどにあてがうほどに
よく聞く言葉がよく効いて
喪服姿に恋をして
ふたりきりではおかしくて
償いは私にまかせて
せーので放せば悲しくない
わたしとあなたの長い日に
何度目かも忘れた指切りと
|
欠けても駆けて |
ちょっとどころじゃなかったよ
選べないのはあんたのせい
憚るものもないのなら
鍵も閉まって神にも誓って
食傷気味でもまだ聞いて
ましてや甘くもなかったけど
ふたりじゃなくてもさよならできるの
お話じゃない恋に
|
ときめいちゃってだめ |
ケダモノだもの
黄昏ないのはあなたと
移ろいゆくのにめぐらない
未練くらい顔だして
踏み出しても待ってるの
彼の手で濁る
わたしだけのせいにして
教科書じゃないひと
世界が味方のような顔をして
|
帰るならここだけで |
待たない人を待たすのは
王冠いらず
実りもしない種を蒔く
あなたの家で靴をはく
指先とぎれてまだ熱い
貴方のせいと誰かのおかげ
おにぎり握るてのひらで
あなたの失恋ついてくる
理性だけのキス
|
こじらせてみたところで |
神様にも縋らなかったひとつだけ
どうにかなりたかった人たちの話
噛み付く方がずっと痛い
こっそり愛すの
ひっそり鳴くの
躊躇わなかった私なら
僅かな好意でどこまで行ける
わたしのことで傷ついて
これほど強く遠くにいって
|
世界の椅子 |
恋と好意のお話
|
|
|
|
|
|